こんにちは、AYLBlog を運営しているRyoです。
今回は米国の高配当ETFである『VYM』、『HDV』、『SPYD』の比較を行っていきます。
この3銘柄は高配当株投資家の中でよく比較される銘柄になります。
この記事は下記のようなことを知りたい方におすすめの記事になっています。
▷ VYM、HDV、SPYDの基本情報
▷ VYM、HDV、SPYDの違い
▷ VYM、HDV、SPYDに一括投資/積立投資をした場合のリスク・リターン比較
▷ VYM、HDV、SPYDに一括投資/積立投資をした場合の受取配当金比較
最初にこの記事の結論を言ってしまいます。
▷ 一括投資でも積立投資でも一番トータルリターンが良いのはVYM。
▷ HDVとSPYDに関しては一括投資か積立投資かで結果が変わる。
▷ 今回比較を行った期間の受取配当金に関してはSPYDが1番だが、期間が長くなるとVYMやHDVがSPYDを追い越す可能性はある。
なぜこのような結論になるのかを解説していきます。
VYM、HDV、SPYDの基本情報

まず初めにVYM、HDV、SPYDの基本情報について解説していきます。
VYMの基本情報
名称:Vanguard High Dividend Yield ETF(バンガード・ハイディビデンド・イールドETF)
連動指数:FTSE High Dividend Yield Index(インデックスティッカー:FTGPVAN001)
運用会社:Vanguard(バンガード)
ファンドの設定日:2006年11月10日
組み入れ銘柄数:410銘柄
純資産総額:4兆9513億円(2022/2/19の為替レート換算)
経費率:0.06%
直近配当利回り:3.41%
配当金支払月:3月、6月、9月、12月
VYMについてより詳しく知りたいという方は『【米国ETF】VYMの株価や配当金、連動指数、年平均リターンなどの基本情報について徹底解説』をご覧ください。
HDVの基本情報
名称:iShares Core High Dividend ETF(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)
連動指数:Morningstar Dividend Yield Focus Index(インデックスティッカー:MDYFT)
運用会社:BlackRock(ブラックロック)
ファンドの設定日:2011年3月29日
組み入れ銘柄数:75銘柄
純資産総額:9583億円(2022/2/19の為替レート換算)
経費率:0.08%
直近配当利回り:4.09%
配当金支払月:3月、6月、9月、12月
HDVについてより詳しく知りたいという方は『【米国ETF】HDVの株価や配当金、連動指数、年平均リターンなどの基本情報について徹底解説』をご覧ください。
SPYDの基本情報
名称:SPDR Portfolio S&P500 High Dividend ETF(SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF)
連動指数:S&P500 High Dividend Index(インデックスティッカー:SPXHDUP)
運用会社:STATE STREET(ステートストリート)
ファンドの設定日:2015年10月21日
組み入れ銘柄数:80銘柄
純資産総額:6909億円(2022/2/20の為替レート換算)
経費率:0.07%
直近配当利回り:3.74%
配当金支払月:3月、6月、9月、12月
SPYDについてより詳しく知りたいという方は『【米国ETF】SPYDの株価や配当金、連動指数、年平均リターンなどの基本情報について徹底解説』をご覧ください。
VYM、HDV、SPYDの違い
ファンドの設定日の違いによる運用期間
VYM、HDV、SPYDの大きな違いとしてはファンドの設定日による運用期間の違いがあります。
運用期間が長いと市場が良い時と悪い時の値動きが分かるようになるため、大切な指標の1つになります。
ファンドの設定日としてはVYMが一番古く、次にHDV、一番新しいのがSPYDとなります。
この3ETFの中でリーマンショックという大きな金融危機を経験しているVYMのみで、市場が大暴落しても問題なく上昇し、大暴落前の水準に戻ってくるポテンシャルを秘めているというのが過去のチャートから分かるというのはかなり大きなメリットだと思います。
純資産総額はVYMが断トツに大きい
純資産総額というのはそのファンドにどれぐらいの資金が流入しているかが一目で分かる指標となっています。
純資産総額が多いとファンドが償還されるリスクが低くなったり、出来高も比例して多くなってくるので、自分が買いたい値段で買いやすくなったり、売りたい値段で売ることが出来やすくなります。
純資産総額の大きさはVYM>>HDV>SPYDとなっています。
VYMのみが1兆円を超える純資産総額となっています。
配当利回りはSPYD、HDV、VYMの順番で高い
直近配当利回りだけで見るとHDVが一番高くなっていますが、平均的な配当利回りで見るとSPYD>HDV>VYMとなっています。
ただし、配当金の安定性で言うとVYM>HDV>SPYDと真逆の順番になります。
特にVYMに関しては増配率もかなり優秀となっているため、将来の受取配当金を増やすには持って来いのETFとなっています。
株価上昇に関しては各ETFに特徴がある
株価上昇に関しては3ETFとも大きな違いがあります。
VYMは3ETFの中で一番株価上昇率が高く、配当金だけでなく資産増加も同時にしたい方にはおすすめとなっています。
HDVはVYMほどの株価上昇率はありませんが、値動きが比較的安定しています。
SPYDは連動指数の特性上、株価上昇がしにくくなっています。
VYM、HDV、SPYDに一括/積立投資した場合のリスク・リターン比較

次にVYM、HDV、SPYDに一括/積立投資した場合のリスク・リターンについて解説していきます。
VYM、HDV、SPYDに一括投資をした場合のリスク・リターン比較
下記画像は最初に一括で$10000をVYM、HDV、SPYDに投資をした場合の比較になります。
期間は2015年12月31日~2022年1月31日までとなっています。
青色のチャートがVYM、赤色のチャートがHDV、黄色のチャートがSPYDとなっています。
CAGR(年平均成長率)に関してはVYMが12.25%、HDVが9.65%、SPYDが11.11%となっており、VYMが一番トータルリターンが高くなっています。
Maxドローダウンに関してはVYMが-23.98%、HDVが-26.06%、SPYDが-36.55%となっており、SPYDが断トツで悪いという結果となっています。
シャープレシオ(Sharpe Ratio)に関してはVYMが0.83、HDVが0.64、SPYDが0.61となっています。
・そのリターンを得るためにどれぐらいのリスクを取っているかを計測するための指標。
・数値が高いほど、リスクのわりにリターンが高いことを表す。

VYM、HDV、SPYDに積立投資をした場合のリスク・リターン比較
下記画像はVYM、HDV、SPYDに毎月$1000を積立投資した場合の比較になっています。
先ほどと同じように青色のチャートがVYM、赤色のチャートがHDV、黄色のチャートがSPYDとなっています。
一括投資をした場合はHDVとSPYDに大きな差が生まれていましたが、積立投資したをした場合はほとんど差がない状態となっています。

VYM、HDV、SPYDのリスク・リターン比較まとめ
・2015年12月31日~2022年1月31日の期間に関しては、一括/積立投資に関わらずVYMが断トツで成績が良いという結果となっており、HDVとSPYDに関しては一括投資の場合は差が生まれますが、積立投資をした場合はほとんど差がない状態になります。
・リスクに関してはMaxドローダウンが大きく、かつ標準偏差(Stdev)も大きなSPYDが一番リスクが高くなっています。
VYM、HDV、SPYDに一括投資/積立投資をした場合の受取配当金比較

最後にVYM、HDV、SPYDに一括投資/積立投資をした場合の受取配当金について解説していきます。
VYM、HDV、SPYDに一括投資/積立投資をした場合の受取配当金
下記画像はVYM、HDV、SPYDに最初に一括で$10000を投資した場合の受取配当金を比較したものになっています。
青色のグラフがVYM、赤色のグラフがHDV、黄色のグラフがSPYDとなっています。

さらにこちらの画像はVYM、HDV、SPYDに毎月$1000を積立投資した場合の受取配当金を比較したものになっています。
こちらに関しても青色のグラフがVYM、赤色のグラフがHDV、黄色のグラフがSPYDとなっています。

画像を見てもらうと分かりますが、一括投資でも積立投資でも受取配当金に関しては大きく変化していません。
もう少し期間が長くなるとVYMがHDVを追い越す可能性も出てくると思います。
ただし、現時点では配当利回りが高いSPYDの方が受取配当金が多いということが分かります。
まとめ

今回は米国の高配当ETFである『VYM』、『HDV』、『SPYD』を一括/積立投資をした場合のリスク・リターンや受取配当金について解説してきました。
2015年12月31日~2022年1月31日の期間のトータルリターンに関しては、VYMが断トツという結果でしたが、HDVとSPYDに関しては一括投資か積立投資かで結果が変わりました。
一括投資の場合はHDVに大きく差をつけていたSPYDでしたが、積立投資をした場合はその差がかなり埋まりました。
受取配当金に関しては、一括投資と積立投資にほとんど差がなく、SPYDが一番多いという結果になりました。
ただし今回は期間が短くなっているため、単純に配当利回りが高いSPYDの方が受取配当金が多いということになりましたが、期間が5年、10年と伸びてきた場合はVYMやHDVもいい勝負をすると思っています。
なぜなら、SPYDは株価が上昇しづらく増配率も良くないため、株価上昇率も増配率も高いVYMやHDVに抜かれる可能性が十分にあると思うからです。
今回の比較を見て、自分の目的に合った銘柄を選び、資産を増やしたり、配当金を増やしていって欲しいと思います。
今回自分が比較に使ったPortfolio Visualizerを使ってみたいという方はこちらからまた下記リンクからご覧ください。
自分は毎月、購入した銘柄や受け取った配当金、保有銘柄についてブログで報告を行っています。
もし自分の保有している銘柄について知りたいという方がいましたら『【高配当株式投資進捗】2022.4月の投資進捗と現在の金融資産額、トータルリターンについて』の方をご覧ください。
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最後までお読みいただきありがとうございました!
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