こんにちは、AYLBlog を運営しているRyoです。
今回は高配当かつ株価上昇も十分に期待出来るETFである『XYLG』について解説していきます。
この記事は下記のようなことを知りたい方におすすめの記事になっています。
▷ XYLGの基本情報
▷ Cboe S&P500 Half BuyWrite Index(BXMH)について
▷ カバードコール戦略について
▷ XYLGの特徴
▷ XYLGのセクター構成比率と組み入れ銘柄TOP10
▷ XYLGの株価推移や配当金推移
▷ XYLGの年平均リターン
▷ XYLG、VOO、XYLDの比較
▷ XYLG、VYM、HDVの比較
XYLGはS&P500を対象とするETFですが、NASDAQ100を対象にするQYLGというETFもあるので、QYLGについて知りたい方は『【米国ETF】VOOよりも優秀なキャピタルと3倍以上のインカム!QYLGの株価や配当金、連動指数、年平均リターンなどの基本情報について徹底解説』をご覧ください。
XYLGの基本情報

まず初めにXYLGの基本情報について解説していきます。
グローバルX社が運用するカバードコール型のインカム&キャピタルETF
名称:Global X S&P500 Covered Call & Growth ETF(グローバルX S&P500カバードコール&グロースETF)
連動指数:Cboe S&P500 Half BuyWrite Index(インデックスティッカー:BXMH)
運用会社:Global X(グローバルX)
ファンドの設定日:2020年9月18日
組み入れ銘柄数:507銘柄
純資産総額:45億円(2022/3/5の為替レート換算)
経費率:0.60%
直近配当利回り:6.00%
配当金支払月:毎月分配
Cboe S&P500 Half BuyWrite Index(BXMH)とは
Cboe S&P500 Half BuyWrite Index(BXMH)とはS&P500指数(SPX)を保有し、ポートフォリオの半分に対応するコールオプションの売りを行う指数となっています。
簡単に説明するとポートフォリオの半分でVOOを保有し、もう半分でXYLDを保有するような感じになります。
下記画像はBXMHが設定されたから現在までのチャートになります。
XYLG自体の設定日は2020年9月18日とかなり最近の話ですが、指数自体は設定されてから31年以上が経過しています。
CAGR(年平均成長率)は9.93%となっています。

カバードコール戦略とは
カバードコール戦略とは原資産を保有しつつ、対応するコールオプションの売りを行う戦略のことを言います。
コールオプションとは特定の商品(原資産)をとある期日(満期日)に市場の価格に関係なくあらかじめ決められた価格(権利行使価格)で購入する権利のことを言います。
コールオプションの買い手はオプションプレミアムという購入コストを支払う必要があり、XYLGはこのオプションプレミアムを得ることでキャピタルゲインだけでなく、配当利回り4%以上というインカムを生み出しています。
カバードコール戦略やオプション取引について詳しく知りたい方は『【オプション取引】カバードコール戦略の概要やメリット、デメリット、利用しているファンド(米国ETF)について解説』をご覧ください。
XYLGの特徴
カバードコール戦略を採用しつつも株価上昇が見込める
XYLGはPFの半分に対応するコールオプションの売りを行うということで、残りの半分は普段通りS&P500を保有しているため、株価上昇もある程度は期待出来ます。
イメージとしてはS&P500の半分ぐらいのキャピタルは得られると言った感じです。
配当利回り4%の恩恵を受けつつ、資産の増加も期待出来る
XYLGはXYLDとVOOを50:50の割合で保有しているのと同じような意味合いのETFになるため、XYLDの超高配当な配当を受け取りつつも、VOOの安定したキャピタルの恩恵を受け取ることが出来るため、資産の増加にも大きく寄与してくれます。
経費率が他のETFと比べると高い
XYLGの経費率は0.60%と、他の有名なETF(VOOやVTI)と比べるとかなりの高水準となっています。
ただし、オプション取引という個人ではなかなか手が出せない方法を取っていることや、配当利回り4%以上、かつ株価上昇も見込めることを考えるとこの程度なのかなとも思います。
XYLGのセクター構成比率

次にXYLGのセクター構成比率について解説していきます。
XYLGのセクター構成比率
下記画像は2021年9月30日時点でのXYLGのセクター構成比率になります。
S&P500指数(SPX)を保有しているため、基本的にはS&P500とほぼ変わらないセクター構成比率になっています。

XYLGの組み入れ銘柄TOP10

次にXYLGの組み入れ銘柄TOP10について解説していきます。
XYLGの組み入れ銘柄TOP10
下記画像は2021年9月30日時点でのXYLGの組み入れ銘柄TOP10になります。
こちらもセクター構成比率同様、S&P500とほぼ変わらない組み入れ銘柄TOP10となっています。

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XYLGの株価推移や配当金推移、年平均リターンについて

次にXYLGの株価推移や配当金推移、年平均リターンについて解説していきます。
XYLGの株価推移
下記画像はXYLGの設定来の株価推移になります。
設定されてから1年と少ししか経過していませんが、今のところ順調に右肩上がりを続けています。
ポートフォリオの半分でVOOを保有しているのと同じであるため、VOOの半分のキャピタルは期待してもいいと思います。
株価のみのCAGR(年平均成長率)は19.13%となっています。

XYLGの配当金推移
下記画像はXYLGの設定来の配当金推移になります。
左の数値は1株当たりの配当金($)を示しており、右の数値は増配率(%)を示しています。
ただしデータがまだ少ないため、増配率や配当金の傾向についてはXYLDを参考にした方がいいと思います。

下記画像はXYLGの各月ごとの配当金推移になります。
さすがに毎月配当だと増配率まで表示すると見にくくなってしまうので、配当金推移のみを表示させています。
こちらに関してもデータがまだ少ないためこのような表になってしまっています。
現時点で分かることは、毎月の配当金に関して今のところ大きく上下することはなく、毎月同じぐらいの配当金が出ているということです。
ただし、2021年12月の配当金だけはアメリカの税法上の問題でかなりの増配になりました。

XYLGの年平均リターン
下記画像はXYLGの年平均リターンになります。
まだ設定されてから1年と少しのデータですが、年平均リターンは設定来で言うと24%越えというパフォーマンスをたたきだしています。
VOOの直近1年間のトータルリターンが29.30%なのでXYLGは思ったよりもパフォーマンスが良いということが分かります。

XYLG、VOO、XYLDの比較

次にXYLG、VOO、XYLDの比較を行い、各項目について解説していきます。
XYLG、VOO、XYLDの3ETFの比較
下記画像は2014年以降のXYLG、VOO、XYLDの3ETFを比較した結果になります。
ただしこの比較には注意点が2点あります。
1点目:XYLGは設定されてから日が浅く、長期間のデータが取れないため、VOOとXYLDを50%ずつ保有するポートフォリオにして比較を行っています。
そのためこのポートフォリオに関してはXYLG(仮)という表現をしていきます。
2点目:XYLDは現在に至るまで2回連動する指数の変更を行っており、現在の指数に変更してからあまり時間がなっていないということです。
青色のチャートがVOO、赤色のチャートがXYLG(仮)、黄色のチャートがXYLDになります。
CAGR(年平均成長率)に関してはVOOが14.26%、XYLG(仮)が9.78%、XYLDが5.23%となり、VOOが断トツの1位となっています。
Maxドローダウンに関してはVOOが-19.58%、XYLG(仮)が-22.10%、XYLDが-27.14%となっており、VOOが一番良い結果となっています。

下記画像はXYLG(仮)、VOO、XYLDのインカムゲインを比較したものになります。
先ほどと同じく青色のグラフがVOO、赤色のグラフがXYLG(仮)、黄色のグラフがXYLDになります。
インカムゲインに関しては配当利回りの高いXYLDが断トツといった結果になっています。
ただし、XYLDは指数の変更を行っており、今の指数になってからの結果というのは2020年以降になるので、それより前の結果というのは無視してもいいと思います。

XYLG、VYM、HDVの比較

最後にXYLG、VYM、HDVの比較を行い、各項目について解説していきます。
XYLG、VYM、HDVの3ETFの比較
次に高配当ETFの代表格であるVYM、HDVとの比較を行っていきます。
今回も2014年以降の比較で、VOO50%XYLD50%のポートフォリオであるXYLG(仮)を使用していきます。
下記画像が2014年以降のXYLG(仮)、VYM、HDVを比較したものになります。
青色のチャートがXYLG(仮)、赤色のチャートがVYM、黄色のチャートがHDVになっています。
CAGR(年平均成長率)に関してはXYLG(仮)が9.78%、VYMが10.25%、HDVが7.58%となっており、わずかにVYMの方が上回ると言った結果になっています。
Maxドローダウンに関してはXYLG(仮)が-22.10%、VYMが-23.98%、HDVが-26.06%となり、XYLG(仮)がわずかに少ないと言った結果になりました。

下記画像はXYLG(仮)、VYM、HDVのインカムゲインを比較したものになります。
先ほどと同じく青色のグラフがXYLG(仮)、赤色のグラフがVYM、黄色のグラフがHDVになっています。
こちらに関してはXYLDの指数変更をおかげでXYLG(仮)が圧勝しています。
これらの結果からXYLGというのはVYM並みのトータルリターンが欲しいもののVYMの配当利回りでは満足出来ない方向けのETFであることが分かります。

まとめ

今回は高配当かつ株価上昇も期待出来るETFである『XYLG』について解説してきました。
XYLGというのは簡単に説明するとポートフォリオの半分でVOOを保有し、残りの半分でXYLDを保有すると言ったようなETFとなっています。
そのため、VOOの安定的なキャピタルゲインの恩恵を受けつつ、XYLDの超高配当なインカムゲインの恩恵を受けられるというインカムとキャピタルの両取りをしているETFです。
XYLG自体は2020年9月に設定されたばかりのETFになりますが、連動する指数であるBXMHは1990年からある指数であり、約31年のCAGRは9%越えと優秀な指数になっています。
XYLGとVYM、HDVを比較した結果、トータルリターンはVYMに少し劣りましたが、インカムゲインに関しては3ETFの中でも断トツという結果になりました。
そのため、XYLGというのはVYMのように今後も株価上昇していきながらも4%越えの配当を受け取れると言ったETFになります。
もし自分の保有している銘柄について知りたいという方がいましたら『【高配当株式投資進捗】2022.4月の投資進捗と現在の金融資産額、トータルリターンについて』をご覧ください。
投資進捗では毎月購入した銘柄や受け取った配当金、MYPFのトータルリターンなどについての報告を行っています。
みなさんの投資の参考になれば幸いです。
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