こんにちは、AYLBlog を運営しているRyoです。
今回は配当利回り12%以上の高配当ETFである『RYLD』について解説していきます。
ただし注意点として、RYLDは現状大手ネット証券3社(楽天証券、SBI証券、マネックス証券)では投資することが出来ません。
この記事は下記のようなことを知りたい方におすすめの記事になっています。
▷ RYLDの基本情報
▷ Cboe Russell2000 BuyWrite Index(BXR)について
▷ カバードコール戦略について
▷ RYLDの特徴
▷ RYLDのセクター構成比率と組み入れ銘柄TOP10
▷ RYLDの株価推移と配当金推移
▷ RYLDの年平均リターン
▷ RYLD、QYLD、XYLDの比較
RYLDの基本情報

まず初めにRYLDの基本情報について解説していきます。
グローバルX社が運用するカバードコール型超高配当ETF
名称:Global X Russell 2000 Covered Call ETF(グローバルX Russell2000カバードコールETF)
連動指数:Cboe Russell2000 BuyWrite Index(インデックスティッカー:BXR)
運用会社:Global X(グローバルX)
ファンドの設定日:2019年4月17日
組み入れ銘柄数:2銘柄
純資産総額:1497億円(2022/3/31の為替レート換算)
経費率:0.60%
直近配当利回り:12.07%
配当金支払月:毎月分配
Cboe Russell2000 BuyWrite Index(BXR)とは
Cboe Russell2000 BuyWrite Index(BXR)とはRussell2000を保有し、対応するコールオプションの売りを行う指数となっています。
下記画像はBXRが設定されたから現在までのチャートになります。
RYLD自体の設定日は2019年4月17日とかなり最近の話ですが、指数自体は設定されてから12年以上が経過しています。
CAGR(年平均成長率)は7.83%となっています。

カバードコール戦略とは
カバードコール戦略とは原資産を保有しつつ、対応するコールオプションの売りを行う戦略のことを言います。
コールオプションとは特定の商品(原資産)をとある期日(満期日)に市場の価格に関係なくあらかじめ決められた価格(権利行使価格)で購入する権利のことを言います。
コールオプションの買い手はオプションプレミアムという購入コストを支払う必要があり、RYLDはこのオプションプレミアムを得ることで配当利回り12%以上というインカムを生み出しています。
カバードコール戦略やオプション取引について詳しく知りたい方は『【オプション取引】カバードコール戦略の概要やメリット、デメリット、利用しているファンド(米国ETF)について解説』の方をご覧ください。
RYLDの特徴
配当利回りが12%という超高配当ETF
一般的に配当利回りが3%を超えるものを高配当と言いますが、RYLDは配当利回りが12%という超が付くほどの配当利回りになっています。
さらに毎月分配で、1株当たりの金額が低いということも嬉しいポイントです。
カバードコール戦略を採用しているため、株価上昇は見込めない
RYLDはカバードコール戦略を採用していることで配当利回り12%と言う超高配当を実現しています。
カバードコール戦略は値上がり益を放棄する代わりにオプションプレミアムと言う利益を受け取る戦略になるため、株価上昇については期待することは出来ません。
経費率が他のETFと比べると高い
RYLDの経費率は0.60%と、他の有名なETF(VOOやVTI)と比べるとかなりの高水準となっています。
ただし、オプション取引という個人ではなかなか手が出せない方法を取っていることや、配当利回り12%と言う規格外の配当利回りを実現していることを考えると一概に高いとも言えないのかなと思います。
大手ネット証券3社では取り扱いがない
現状(2022年3月31日時点)は大手ネット証券3社で取り扱いがないため、買い付けを行うことが出来ません。
自分は毎日楽天証券のお知らせを確認しているので取り扱いが開始されたらTwitterの方でツイートするつもりです。
RYLDのセクター構成比率

次にRYLDのセクター構成比率について解説していきます。
RYLDのセクター構成比率
下記画像は2021年11月30日時点でのRYLDのセクター構成比率になります。
Russell2000を保有しているため、基本的にはRussell2000とほぼ変わらないセクター構成比率になっています。

RYLDの組み入れ銘柄TOP10

次にRYLDの組み入れ銘柄TOP10について解説していきます。
RYLDの組み入れ銘柄TOP10
下記画像は2021年11月30日時点でのRYLDの組み入れ銘柄TOP10になります。
組み入れ銘柄TOP10と言っていますが、RYLDはRussell2000のETFであるVTWOしか保有していません。
VTWOの下にある『Rut Us 12/17/21 C2360』というのはRYLDのコールオプションのポジションになります。
RutというのはRussell2000指数のことを指しており、12/17/21はオプション期日、C2360は権利行使価格が$2360のコールということを表しています。

ちなみに下記画像がVTWOの組み入れ銘柄TOP10になっています。

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RYLDの株価推移や配当金推移、年平均リターンについて

次にRYLDの株価推移や配当金推移、年平均リターンについて解説していきます。
RYLDの株価推移
下記画像はRYLDの設定来の株価推移になります。
RYLDは設定日が2019年と最近出来たETFであるため、2年8か月ほどの期間の株価推移になります。
今のところ分かる特徴としては同じカバードコールETFであるQYLDに近い株価推移をしているということです。
株価のみのCAGR(年平均成長率)は-2.93%となっています。

RYLDの配当金推移
下記画像はRYLDの設定来の配当金推移になります。
左の数値は1株当たりの配当金($)を示しており、右の数値は増配率(%)を示しています。
運用期間が短いためあまりデータがありませんが、2021年は2020年よりも増配という結果になりました。
オプションプレミアムは相場のボラティリティに比例するので、2021年は2020年よりもボラティリティが高かったとも言えます。

下記画像はRYLDの各月ごとの配当金推移になります。
さすがに毎月配当だと増配率まで表示すると見にくくなってしまうので、配当金推移のみを表示させています。
月ごとの配当金についてはあまり振れ幅がなく、比較的安定しています。

RYLDの年平均リターン
下記画像は2021年11月30日時点でのRYLDの年平均リターンになります。
RYLDは運用期間がまだ短いですが、設定来の年平均リターンは10.49%となっています。

RYLD、QYLD、XYLDの比較

最後にRYLD、QYLD、XYLDの比較を行い、各項目について解説していきます。
RYLD、QYLD、XYLDの3ETFの比較
下記画像はRYLD、QYLD、XYLDを比較したものになります。
青色のチャートがRYLD、赤色のチャートがQYLD、黄色のチャートがXYLDとなっています。
CAGR(年平均成長率)に関してはRYLDが10.27%、QYLDが10.23%、XYLDが9.08%となっており、QYLDよりもほんの少しだけトータルリターンが良いという結果になりました。
Maxドローダウンに関してはRYLDが-31.10%、QYLDが-17.18%、XYLDが-23.43%となり、RYLDはカバードコールETFの中では一番下げ幅が大きいということが分かります。

下記画像はRYLD、QYLD、XYLDのインカムゲインを比較したものになります。
先ほどと同じく青色のグラフがRYLD、赤色のグラフがQYLD、黄色のグラフがXYLDとなっています。
RYLDの運用期間が短いので2年間だけの比較になってしまいますが、インカムゲインに関してはQYLD>RYLD>XYLDとなっています。

まとめ

今回は配当利回り12%越えの超高配当ETFである『RYLD』について解説してきました。
RYLDとはRussell2000を保有し、それに対応するコールオプションの売りを行うことで12%以上という驚愕の配当利回りを実現しています。
しかし、カバードコール戦略を利用しているという特性上、値上がり益に関してはかなり放棄することになります。
RYLDは他のカバードコールETF(QYLD、XYLD)よりも配当利回りが高いですが、Maxドローダウンも1番高く、値動きの振れ幅が比較的大きなETFとなっています。
QYLDについて詳しく知りたい方は『【米国ETF】配当利回り10%!一括投資が一番効果的?QYLDの株価や配当金、連動指数、年平均リターンなどの基本情報について徹底解説』の方をご覧ください。
XYLDについて詳しく知りたい方は『【米国ETF】配当利回り8%!XYLDの株価や配当金、連動指数、年平均リターンなどの基本情報について徹底解説』の方をご覧ください。
もし自分の保有している銘柄について知りたいという方がいましたら『【高配当株式投資進捗】2022.4月の投資進捗と現在の金融資産額、トータルリターンについて』の方をご覧ください。
投資進捗では毎月購入した銘柄や受け取った配当金、MYPFのトータルリターンなどについての報告を行っています。
みなさんの投資の参考になれば幸いです。
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