こんにちは、AYLBlog を運営しているRyoです。
今回は配当利回りが8%以上の超高配当ETFである『XYLD』について解説していきます。
この記事は下記のようなことを知りたい方におすすめの記事になっています。
▷ XYLDの基本情報
▷ Cboe S&P500 BuyWrite Index(BXM)について
▷ カバードコール戦略について
▷ XYLDの特徴
▷ XYLDのセクター構成比率と組み入れ銘柄TOP10
▷ XYLDの株価推移や配当金推移
▷ XYLDの年平均リターン
▷ XYLD、VYM、HDVの比較
▷ 現在の指数に変更後のXYLDとQYLDの比較
XYLDの基本情報

まず初めにXYLDの基本情報について解説していきます。
グローバルX社が運用するカバードコール型超高配当ETF
名称:Global X S&P 500 Covered Call ETF(グローバルX S&P500カバードコールETF)
連動指数:Cboe S&P500 BuyWrite Index(インデックスティッカー:BXM)
運用会社:Global X(グローバルX)
ファンドの設定日:2013年6月21日
組み入れ銘柄数:508銘柄
純資産総額:1260億円(2022/3/1の為替レート換算)
経費率:0.60%
直近配当利回り:12.08%
配当金支払月:毎月分配
Cboe S&P500 BuyWrite Index (BXM) とは
Cboe S&P500 BuyWrite Index (BXM)とはS&P500指数を保有し、対応するコールオプションの売りを行う指数となっています。
下記画像はBXMが設定されたから現在までのチャートになります。
BXM自体は2002年3月に設定されており、設定されてからもうすぐで20年になる指数となっています。
CAGR(年平均成長率)は5.71%となっています。

カバードコール戦略とは
カバードコール戦略とは原資産を保有しつつ、対応するコールオプションの売りを行う戦略のことを言います。
コールオプションとは特定の商品(原資産)をとある期日(満期日)に市場の価格に関係なくあらかじめ決められた価格(権利行使価格)で購入する権利のことを言います。
コールオプションの買い手はオプションプレミアムという購入コストを支払う必要があり、XYLDはこのオプションプレミアムを得ることで配当利回り8%以上というインカムを生み出しています。
カバードコール戦略やオプション取引について詳しく知りたい方は『【オプション取引】カバードコール戦略の概要やメリット、デメリット、利用しているファンド(米国ETF)について解説』をご覧ください。
XYLDの特徴
配当利回りが8%という超高配当ETF
一般的に配当利回りが3%を超えるものを高配当と言いますが、XYLDは配当利回りが8%という超が付くほどの配当利回りになっています。
さらに毎月分配で、1株当たりの金額が低いということも嬉しいポイントです。
カバードコール戦略を採用しているため、株価上昇は見込めない
XYLDはカバードコール戦略を採用していることで配当利回り8%と言う超高配当を実現しています。
カバードコール戦略は値上がり益を放棄する代わりにオプションプレミアムと言う利益を受け取る戦略になるため、株価上昇については期待することは出来ません。
経費率が他のETFと比べると高い
XYLDの経費率は0.60%と、他の有名なETF(VOOやVTI)と比べるとかなりの高水準となっています。
ただし、オプション取引という個人ではなかなか手が出せない方法を取っていることや、配当利回り8%と言う規格外の配当利回りを実現していることを考えると一概に高いとも言えないのかなと思います。
XYLDのセクター構成比率

次にXYLDのセクター構成比率について解説していきます。
XYLDのセクター構成比率
下記画像は2021年11月30日時点でのXYLDのセクター構成比率になります。
S&P500指数を保有しているため、基本的にはS&P500とほぼ変わらないセクター構成比率になっています。

XYLDの組み入れ銘柄TOP10

次にXYLDの組み入れ銘柄TOP10について解説していきます。
XYLDの組み入れ銘柄TOP10
下記画像は2021年11月30日時点でのXYLDの組み入れ銘柄TOP10になります。
こちらもセクター構成比率同様、S&P500とほぼ変わらない組み入れ銘柄TOP10となっています。

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XYLDの株価推移や配当金推移、年平均リターンについて

次にXYLDの株価推移や配当金推移、年平均リターンについて解説していきます。
XYLDの株価推移
下記画像はXYLDの設定来の株価推移になります。
XYLDの株価推移、配当金推移を見る時には注意点があります。
それはXYLDは今の指数になるまでに2回の指数変更を行っているという点です。
2017年9月14日まではS&P500 Stock Covered Call Index、2020年8月20日まではCBOE S&P500 2% OTM BuyWrite Indexに連動するように運用されていました。
そのため、株価推移や配当金推移を確認する時は上記の期間を頭に入れながら確認していく必要があります。
XYLDの株価は今のところ上昇していますが、現在の指数に変更されてからの期間が短いため、投資をする際は今後の値動きに注視する必要があります。
株価のみのCAGR(年平均成長率)は2.44%となっています。

XYLDの配当金推移
下記画像はXYLDの設定来の配当金推移になります。
左の数値は1株当たりの配当金($)を示しており、右の数値は増配率(%)を示しています。
見てもらうと分かりますが、連動指数を数回変更しているということもあり、配当金推移に関してはまったく安定していません。
1つ言えることは連動指数の変更をするたびに配当利回りが上昇しているということです。
ざっくりですが、最初の指数では配当利回り4.5%前後、2つ目の指数では配当利回り6.5%前後、現在の指数では9%前後となっています。

下記画像はXYLDの各月ごとの配当金推移になります。
さすがに毎月配当だと増配率まで表示すると見にくくなってしまうので、配当金推移のみを表示させています。
1つ目の指数の時は月ごとの配当金が全く安定していませんでしたが、2つ目の指数以降では月ごとの配当金が安定してきています。

XYLDの年平均リターン
下記画像は2021年11月30日時点でのXYLDの年平均リターンになります。
指数の変更を行っているため、3つの指数のリターンが混ざってしまいますが、設定来の年平均リターンは8.71%となっています。

XYLD、VYM、HDVの比較

次にXYLD、VYM、HDVの比較を行い、各項目について解説していきます。
XYLD、VYM、HDVの3ETFの比較
下記画像はXYLD、VYM、HDVを比較したものになります。
青色のチャートがXYLD、赤色のチャートがVYM、黄色のチャートがHDVとなっています。
CAGR(年平均成長率)に関してはXYLDが5.64%、VYMが11.04%、HDVが8.51%となっており、代表的な高配当ETFと比較すると一番トータルリターンが劣っているという結果になりました。
Maxドローダウンに関してはXYLDが-27.14%、VYMが-23.98%、HDVが-26.06%となり、HDVよりも少し悪いという結果になりました。

下記画像はXYLD、VYM、HDVのインカムゲインを比較したものになります。
先ほどと同じく青色のグラフがXYLD、赤色のグラフがVYM、黄色のグラフがHDVとなっています。
インカムゲインに関してはXYLDが現在の指数に変更されたことによって、他のETFよりも大幅に上回るという結果になっています。

現在の指数に変更後のXYLDとQYLDの比較

最後に現在の指数に変更後のXYLDとQYLDの比較を行い、各項目について解説していきます。
現在の指数に変更後のXYLDとQYLDの比較
下記画像が2020年9月以降のXYLDとQYLDの比較を行ったものになります。
青色のチャートがXYLD、赤色のチャートがQYLDとなっています。
CAGR(年平均成長率)に関してはXYLDが19.86%、QYLDが15.35%となっており、XYLDに軍配があがります。
Maxドローダウンに関してはXYLDが-2.99%、QYLDが-4.65%となっており、こちらに関してもXYLDの方が優秀となっています。
これらのことを踏まえると2020年9月以降の短期間の成績はQYLDよりもXYLDの方が優秀だったということになります。
ちなみにインカムゲインに関しては配当利回りの高いQYLDの方が多いという結果になっています。

まとめ

今回は配当利回り8%越えの超高配当ETFである『XYLD』について解説してきました。
XYLDとはS&P500指数を保有し、それに対応するコールオプションの売りを行うことで8~10%の配当利回りを実現しています。
XYLDは過去に2回の指数変更を行っており、現在の指数に変更されたのは2020年8月20日以降となっています。
トータルリターン比較ではVYM、HDVに劣っていましたが、インカムゲインに関してはVYM、HDVの約2倍となっています。
そのため、XYLDは株価上昇をある程度放棄したとしても、インカムゲインをより多く受け取りたいと考えている人におすすめのETFとなっています。
XYLDはS&P500指数のカバードコール戦略でしたが、NASDAQ100指数のカバードコール戦略を取っている『QYLD』というETFもあります。
QYLDについて詳しく知りたい方は『【米国ETF】配当利回り10%!一括投資が一番効果的?QYLDの株価や配当金、連動指数、年平均リターンなどの基本情報について徹底解説』をご覧ください。
もし自分の保有している銘柄について知りたいという方がいましたら『【高配当株式投資進捗】2022.4月の投資進捗と現在の金融資産額、トータルリターンについて』をご覧ください。
投資進捗では毎月購入した銘柄や受け取った配当金、MYPFのトータルリターンなどについての報告を行っています。
みなさんの投資の参考になれば幸いです。
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