こんにちは、AYLBlog を運営しているRyoです。
今回は自分が保有している米国ETFである『グローバルX NASDAQ100・カバード・コール ETF:QYLD』について解説していきます。
最初この記事を投稿した時はあまり知名度のないETFでしたが、最近高配当株式投資家の間でかなり話題になっており、知名度が爆上がりしています。
QYLDを数千株保有するなどのすごい方々も出てきています。
この記事は下記のようなことを知りたい方におすすめの記事になっています。
▷ QYLDの基本情報
▷ Cboe NASDAQ100 BuyWrite V2 Index(BNXT)について
▷ カバードコール戦略について
▷ QYLDの特徴
▷ QYLDのセクター構成比率
▷ QYLDの組み入れ銘柄TOP10
▷ QYLDの株価推移と配当金推移
▷ QYLDの年平均リターン
▷ 効果的なQYLDへの投資方法
最近日本の証券会社から新たに投資が出来るようになったグローバルX社のETFである『XYLD』や『QYLG』、『XYLG』なども話題になっています。
個人的にはQYLGがかなりおすすめのETFになっているので、QYLGについて知りたい方は『【米国ETF】VOOよりも優秀なキャピタルと3倍以上のインカム!QYLGの株価や配当金、連動指数、年平均リターンなどの基本情報について徹底解説』の方をご覧ください。
QYLDの基本情報

まず初めにQYLDの基本情報について解説していきます。
グローバルX社が運用しているカバードコール型超高配当ETF
名称:Global X NASDAQ100 Covered Call ETF(グローバルX NASDAQ100カバードコールETF)
連動指数:Cboe NASDAQ100 BuyWrite V2 Index(インデックスティッカー:BNXT)
運用会社:Global X(グローバルX)
ファンドの設定日:2013年12月11日
組み入れ銘柄数:100銘柄
純資産総額:7513億円(2022/3/1の為替レート換算)
経費率:0.60%
直近配当利回り:12.09%
配当金支払月:毎月分配
Cboe NASDAQ100 BuyWrite V2 Index(BNXT)とは
Cboe NASDAQ100 BuyWrite V2 Index(BNXT)とは1ヶ月物のアット・ザ・マネーのNASDAQ100インデックスカバード・コール・オプションを連続して売却するベンチマーク・インデックスであり、BXNインデックスの計算方法を再現したものになります。
下記画像はCboe NASDAQ100 BuyWrite V2 Index(BNXT)が設定されたから現在までのチャートになります。
QYLD自体の設定日は2013年12月11日ですが、指数自体は設定されてから27年以上が経過しています。
CAGR(年平均成長率)は8.40%となっています。

カバードコール戦略とは
カバードコール戦略とは原資産を保有しつつ、対応するコールオプションの売りを行う戦略のことを言います。
コールオプションとは特定の商品(原資産)をとある期日(満期日)に市場の価格に関係なくあらかじめ決められた価格(権利行使価格)で購入する権利のことを言います。
コールオプションの買い手はオプションプレミアムという購入コストを支払う必要があり、QYLDはこのオプションプレミアムを得ることで配当利回り10%以上というインカムを生み出しています。
カバードコール戦略やオプション取引について詳しく知りたい方は『【オプション取引】カバードコール戦略の概要やメリット、デメリット、利用しているファンド(米国ETF)について解説』の方をご覧ください。
QYLDの特徴
配当利回りが10%という超高配当ETF
一般的に配当利回りが3%を超えるものを高配当と言いますが、QYLDは配当利回りが10%という超が付くほどの配当利回りになっています。
さらに毎月分配で、1株当たりの金額が低いということも嬉しいポイントです。
カバードコール戦略を採用しているため、株価上昇は見込めない
QYLDはカバードコール戦略を採用していることで配当利回り10%と言う超高配当を実現しています。
カバードコール戦略は値上がり益を放棄する代わりにオプションプレミアムと言う利益を受け取る戦略になるため、株価上昇については期待することは出来ません。
経費率が他のETFと比べると高い
QYLDの経費率は0.60%と、他の有名なETF(VOOやVTI)と比べるとかなりの高水準となっています。
ただし、オプション取引という個人ではなかなか手が出せない方法を取っていることや、配当利回り10%と言う規格外の配当利回りを実現していることを考えると一概に高いとも言えないのかなと思います。
QYLDのセクター構成比率

次にQYLDのセクター構成比率について解説していきます。
QYLDのセクター構成比率
QYLDのセクター構成比率は下記画像のようになっています。
下記画像は2020年12月30日時点でのセクター構成比率になります。
基本的にはNASDAQ100指数に投資をしているため、NASDAQ100指数と同じセクター構成比率になります。

QYLDの組み入れ銘柄TOP10

次にQYLDの組み入れ銘柄TOP10について解説していきます。
QYLDの組み入れ銘柄TOP10
下記画像がQYLDの組み入れ銘柄TOP10になります。
こちらもセクター構成比率同様にNASDAQ100指数の組み入れ銘柄TOP10と同じになります。

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QYLDの株価推移や配当金推移、年平均リターン

次にQYLDの株価推移や配当金推移、年平均リターンについて解説していきます。
QYLDの株価推移
下記画像はQYLDの設定来の株価推移になります。
長期的な株価推移を見ると下落傾向にはなっています。
しかし投資してみて分かったのですが、値上がりこそ少ないですが、NASDAQ100が下落している時にはNASDAQ100よりも下落率が低いので安心して保有出来ると感じています。
株価のボラティリティが低いと言うことはいつでも買い増し出来るということだけでなく、資産があまり変動せずに大量のインカムゲインを得られることを指しています。
ちなみに株価のみのCAGR(年平均成長率)は-1.35%となっています。

QYLDの配当金推移
下記画像はQYLDの配当金推移と増配率になります。
設定日から2017年まではずっと配当金が右肩下がりでしたが、最近はジグザクに上がり下がりを繰り返しています。
投資をする上で減配することや配当金が安定しないという点はマイナスポイントになります。
配当利回り11%の背景にはこのようなリスクがあるということです。

下記画像はQYLDの月ごとの配当金推移になります。
さすがに毎月配当だと増配率まで表示すると見にくくなってしまうので、配当金推移のみを表示させています。
QYLDの配当金については大きな特徴はなく、その月々の成果に応じて配当金が支払われていると言った感じです。
ただし、2021年の12月の配当金についてはTwitterでも話題になってましたが、今までの傾向からは考えられない配当金の発表がありましたが、これに関してはアメリカの税法が絡んでいるそうです。

QYLDの年平均リターン
下記画像はQYLDの年平均リターンになります。
株価は長期的に下落、配当金も減配気味と良いことがないように思いますが、設定来の年平均リターンは9.07%もあります。
ただしこれは配当金に対する課税を無視したリターンになります。

下記画像の『Return after taxes on distributions』と書いてあるところが配当金に課税した場合のリターンになります。
2020年12月30日時点でのリターンにはなってしまいますが、設定来でいうと6.63%になります。

やはり配当利回りが高いとそれだけ引かれる税金が多くなってしまうので、資産の増加にマイナスな影響を及ぼすことが分かります。
しかし、日本にはNISAという非課税で運用出来る制度があるため、NISA枠で投資をすれば9.07%のリターンまではいかなくても十分なリターンを得ることが出来ると思います。
効果的なQYLDの投資方法

最後に効果的なQYLDの投資方法について解説していきます。
一括投資、年に1回投資、毎月積み立て投資した結果を比較
QYLDはその性質上、値上がり益が見込めず、株価が長期的に下落傾向にあります。
しかし、配当利回り10%以上というのはかなり魅力的であると思います。
そこでQYLDへ投資をする場合、どういう風に投資をすれば損をせずに効果的に投資が出来るかを解説していきます。
今回のシミュレーションの前提条件は下記のようになっています。
前提条件1:2014年1月1日に投資をスタート。
前提条件2:QYLDの買い付けは月初に行う。
前提条件3:配当金は月末に入金され、すべて再投資する。
シミュレーションした内容としては、①2014年1月に一括で800万円を投資、②毎年1月に100万円(合計800万円)を投資、③毎月84211円(合計8000045円)を投資となります。
下記画像は3つの条件でシミュレーションした結果の一部になります。
為替に関しては計算を簡易化させるため、1$=100円にしています。
下記画像にある『余り』というのは配当金や定期的な入金(100万円や84211円)によってQYLDを買って余った金額を表示しています。

このようにして2014年~現在(2021年12月5日)までのシミュレーションした結果が下記画像になります。
画像を見ても分かると思いますが、緑色のチャートが①2014年1月に一括で800万円を投資したパターン、青色のチャートが②毎年1月に100万円(合計800万円)を投資したパターン、オレンジ色のチャートが③毎月84211円(合計8000045円)を投資したパターンの結果になります。

最終株数、評価損益は下記のようになっています。
①2014年1月に一括で800万円を投資したパターン
最終株数が5641株、評価損益が+59%
②毎年1月に100万円(合計800万円)を投資したパターン
最終株数が4827株、評価損益が+36%
③毎月84211円(合計8000045円)を投資したパターン
最終株数が4711株、評価損益が+33%
この結果をみて分かるように最初に一括で投資をしたパターンが一番損益率が高く、さらに他の積み立てと比べても大きく損益が伸びているといった結果になりました。
正直この結果には驚かされました。
株価が右肩下がりなら毎月積立の方が良いのでは?と思っていましたが、QYLDは株価が右肩下がりではあるが、下がり幅が少ないためこのような結果になっているのかもしれません。
為替の影響を考慮したシミュレーション結果
前項のシミュレーション結果は1$=100円で計算していたので、為替の影響を考慮したシミュレーションも行ってみました。
下記画像が為替の影響を考慮したシミュレーション結果の一部になります。
新しく『為替(月初)』と『為替(月末)』という項目を追加し、計算を行っています。
今回のシミュレーションの前提条件は下記のようになっています。
前提条件1:QYLD買い付け時、資産評価額、余った金額には為替(月初)を適用。
前提条件2:配当金の計算には為替(月末)を適用。

そして、この結果をグラフにしたものが下記になります。
前項と同じく、 緑色のチャートが①2014年1月に一括で800万円を投資したパターン、青色のチャートが②毎年1月に100万円(合計800万円)を投資したパターン、オレンジ色のチャートが③毎月84211円(合計8000045円)を投資したパターンの結果になります。

最終株数、評価損益は下記のようになっています。
①2014年1月に一括で800万円を投資したパターン
最終株数が5359株、評価損益が+72%
②毎年1月に100万円(合計800万円)を投資したパターン
最終株数が4302株、評価損益が+38%
③毎月84211円(合計8000045円)を投資したパターン
最終株数が4269株、評価損益が+37%
為替の影響を考慮させると、毎年1月に積立を行うのと毎月定額の積立を行うことによる差はほとんどなくなるということが分かりました。
そして、最初に一括投資した結果が他の2パターンを圧倒するという結果になりました。
この結果より、QYLDに投資する時は目標株数or投資金額を決めて、早い段階で集中的に投資を行うと効率が良いということが分かりました。
まとめ

今回は自分が保有している米国ETFである『QYLD』について解説してきました。
QYLDはその性質上、株価が右肩下がりに下落していて、配当金が安定していないという銘柄です。
しかし、配当利回りが驚異の10%越えということ、ベンチマークにしている指数がしっかり右肩上がりを続けていること、毎月配当でFIRE達成後も給料のように配当金が貰えること、課税前年平均リターンが9%近くあることが決定打となって自分のポートフォリオに入れることにしました。
さらに目標を株数を2000株に設定し、それが達成できるまではQYLDに資金を集中させようと思っています。
QYLDに投資が完了したら、QYLGやJEPIなど他の銘柄に投資を行っていきます。
他にもグローバルX社にはS&P500指数のカバードコール戦略を利用した米国ETF『XYLD』や『XYLG』があります。
XYLDについて詳しく知りたい方は『【米国ETF】配当利回り8%!XYLDの株価や配当金、連動指数、年平均リターンなどの基本情報について徹底解説』の方をご覧ください。
XYLGについて詳しく知りたい方は『【米国ETF】XYLGの株価や配当金、連動指数、年平均リターンなどの基本情報について徹底解説』の方をご覧ください。
もし自分の保有している銘柄について知りたいという方がいましたら『【高配当株式投資進捗】2022.4月の投資進捗と現在の金融資産額、トータルリターンについて』の方をご覧ください。
投資進捗では毎月購入した銘柄や受け取った配当金、MYPFのトータルリターンなどについての報告を行っています。
みなさんの投資の参考になれば幸いです。
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