こんにちは、AYLBlog を運営しているRyoです。
今回はVOOよりも優秀なキャピタルと3倍以上のインカムを生み出すETF『QYLG』について解説していきます。
この記事は下記のようなことを知りたい方におすすめの記事になっています。
▷ QYLGの基本情報
▷ Cboe NASDAQ100 Half BuyWrite V2 Index(BXNH)について
▷ カバードコール戦略について
▷ QYLGの特徴
▷ QYLGのセクター構成比率と組み入れ銘柄TOP10
▷ QYLGの株価推移や配当金推移
▷ QYLGの年平均リターン
▷ QYLG、QQQ、QYLDの比較
▷ QYLG、VYM、VIGの比較
▷ QYLGとVOOの比較
ここから先の解説ではQYLDについても触れているため、QYLDについてよく知らないと言った方は『【米国ETF】配当利回り10%越え!一括投資が一番効果的!?QYLDの特徴や配当金推移、年平均リターンについて解説』をご覧ください。
QYLDについて理解していれば、ここから先の解説も理解しやすいと思います。
QYLGはNASDAQ100を対象とするETFですが、S&P500を対象にするXYLGというETFもあるので、XYLGについて知りたい方は『【米国ETF】XYLGの株価や配当金、連動指数、年平均リターンなどの基本情報について徹底解説』の方をご覧ください。
QYLGの基本情報

まず初めにQYLGの基本情報について解説していきます。
グローバルX社が運用するカバードコール型のインカム&キャピタルETF
名称:Global X NASDAQ100 Covered Call & Growth ETF(グローバルX NASDAQ100カバードコール&グロースETF)
連動指数:Cboe NASDAQ100 Half BuyWrite V2 Index(インデックスティッカー:BXNH)
運用会社:Global X(グローバルX)
ファンドの設定日:2020年9月18日
組み入れ銘柄数:103銘柄
純資産総額:64億円(2022/3/5の為替レート換算)
経費率:0.60%
直近配当利回り:6.09%
配当金支払月:毎月分配
QYLGはCboe NASDAQ100 Half BuyWrite V2 Indexに連動した投資成果を目指すETFとなっており、運用会社はグローバルX社になります。
Cboe NASDAQ100 Half BuyWrite V2 Index(BXNH)とは
Cboe NASDAQ100 Half BuyWrite V2 Index (BXNH)とはNASDAQ100指数(NDX)を保有し、ポートフォリオの半分に対応するコールオプションの売りを行う指数となっています。
簡単に説明するとポートフォリオの半分でQQQを保有し、もう半分でQYLDを保有するような感じになります。
下記画像はBXNHが設定されたから現在までのチャートになります。
QYLG自体の設定日は2020年9月18日とかなり最近の話ですが、指数自体は設定されてから16年以上が経過しています。
CAGR(年平均成長率)は11.46%となっています。

カバードコール戦略とは
カバードコール戦略とは原資産を保有しつつ、対応するコールオプションの売りを行う戦略のことを言います。
コールオプションとは特定の商品(原資産)をとある期日(満期日)に市場の価格に関係なくあらかじめ決められた価格(権利行使価格)で購入する権利のことを言います。
コールオプションの買い手はオプションプレミアムという購入コストを支払う必要があり、QYLGはこのオプションプレミアムを得ることでキャピタルゲインだけでなく、配当利回り5%以上というインカムを生み出しています。
カバードコール戦略やオプション取引について詳しく知りたい方は『【オプション取引】カバードコール戦略の概要やメリット、デメリット、利用しているファンド(米国ETF)について解説』をご覧ください。
QYLGの特徴
カバードコール戦略を採用しつつも株価上昇が見込める
QYLGはPFの半分に対応するコールオプションの売りを行うということで、残りの半分は普段通りNASDAQ100を保有しているため、株価上昇もある程度は期待出来ます。
イメージとしてはNASDAQ100の半分ぐらいのキャピタルは得られると言った感じです。
配当利回り5%の恩恵を受けつつ、資産の増加も期待出来る
QYLGはQYLDとQQQを50:50の割合で保有しているのと同じような意味合いのETFになるため、QYLDの超高配当な配当を受け取りつつも、QQQの爆発的なキャピタルの恩恵を受け取ることが出来るため、資産の増加にも大きく寄与してくれます。
経費率が他のETFと比べると高い
QYLGの経費率は0.60%と、他の有名なETF(VOOやVTI)と比べるとかなりの高水準となっています。
ただし、オプション取引という個人ではなかなか手が出せない方法を取っていることや、配当利回り5%以上、かつ株価上昇も見込めることを考えるとこの程度なのかなとも思います。
QYLGのセクター構成比率

次にQYLGのセクター構成比率について解説します。
QYLGのセクター構成比率
下記画像は2021年9月30日時点でのQYLGのセクター構成比率になります。
比較用にQQQのセクター構成比率の画像をのせますが、多少の誤差があるだけでほぼほぼ同じぐらいの割合だということが分かります。


QYLGの組み入れ銘柄TOP10

次にQYLGの組み入れ銘柄TOP10について解説していきます。
QYLGの組み入れ銘柄TOP10
下記画像は2021年9月30日時点でのQYLGの組み入れ銘柄TOP10になります。
こちらは9月30日時点での組み入れ銘柄TOP10なので1位がAppleになっていますが、現在の1位はMicrosoftになっています。
もし、現在の組み入れ銘柄TOP10や保有割合が知りたい方は下記リンクから確認してください。


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QYLGの株価推移や配当金推移、年平均リターンについて

次にQYLGの株価推移や配当金推移、年平均リターンについて解説していきます。
QYLGの株価推移
下記画像はQYLGの設定来の株価推移になります。
設定されてからまだ1年と少ししか経っていませんが、今のところは右肩上がりの上昇を続けています。
前述したようにQYLGはQQQを50%保有しているのと同じであるため、QQQの半分ぐらいのキャピタルを期待出来ると思っておいていいと思います。
株価のみのCAGR(年平均成長率)は21.08%となっています。

QYLGの配当金推移
下記画像はQYLGの設定来の配当金推移になります。
左の数値は1株当たりの配当金($)を示しており、右の数値は増配率(%)を示しています。
ただしデータがまだ少ないため、増配率や配当金の傾向についてはQYLDを参考にした方がいいと思います。

下記画像はQYLGの各月ごとの配当金推移になります。
さすがに毎月配当だと増配率まで表示すると見にくくなってしまうので、配当金推移のみを表示させています。
こちらに関してもデータがまだ少ないためこのような表になってしまっています。
2021年の12月だけ異様に配当金が多くなっていますが、こちらに関してはアメリカの税法が関係しているそうです。
この1回はかなりイレギュラーになるため、2022年の1月からは元の0.13~0.16ぐらいの配当金に戻ると思います。

QYLGの年平均リターン
下記画像はQYLGの年平均リターンになります。
まだ設定されてから1年と少しのデータですが、年平均リターンは21%越え、設定来で言うと25%越えというパフォーマンスをたたきだしています。
QQQの直近1年間のトータルリターンが37.59%なのでQYLGは思ったよりもパフォーマンスが良いということが分かります。

QYLG、QQQ、QYLDの比較

次にQYLG、QQQ、QYLDの比較を行い、各項目について解説していきます。
QYLG、QQQ、QYLDの3ETFの比較
下記画像は2014年以降のQYLG、QQQ、QYLDの3ETFを比較した結果になります。
ただしQYLGは設定されてから日が浅く、長期間のデータが取れないため、QQQとQYLDを50%ずつ保有するポートフォリオにして比較を行っています。
そのためこのポートフォリオに関してはQYLG(仮)という表現をしていきます。
青色のチャートがQYLG(仮)、赤色のチャートがQQQ、黄色のチャートがQYLDになります。
CAGR(年平均成長率)に関してはQYLG(仮)が15.54%、QQQが21.89%、QYLDが8.95%となり、QQQが断トツの1位となっています。
Maxドローダウンに関してはQYLG(仮)が-15.02%、QQQが-16.96%、QYLDが-17.18%となっており、QYLG(仮)が一番良い結果となっています。

下記画像はQYLG(仮)、QQQ、QYLDのインカムゲインを比較したものになります。
先ほどと同じく青色のグラフがQYLG(仮)、赤色のグラフがQQQ、黄色のグラフがQYLDになります。
正直QYLDが断トツかと思いましたが、QYLG(仮)がどんどんQYLDのインカムに追いついてきているのが分かると思います。
QYLDの配当金を100%とすると2014年のQYLG(仮)の配当金は57.84%でしたが、2020年のQYLG(仮)の配当金は66.51%まで上昇してきています。
さらに2021年の11月現在では77.55%まで来ています。
今回はQYLG(仮)なので本当にこのようになるかは分かりませんが、このようになるのであれば長期で保有するのに適したETFになると思います。

QYLG、VYM、VIGの比較

次にQYLG、VYM、VIGの比較を行い、各項目について解説していきます。
QYLG、VYM、VIGの3ETFの比較
QYLG(仮)、QQQ、QYLDを比較してかなりいい結果だということが分かったので、次は高配当ETFの代表格であるVYM、連続増配年数をコンセプトにしたキャピタルゲインも素晴らしいVIGと比較を行っていきます。
今回も2014年以降の比較で、QQQ50%QYLD50%のポートフォリオであるQYLG(仮)を使用していきます。
下記画像がQYLG(仮)、VYM、VIGを比較したものになります。
青色のチャートがQYLG(仮)、赤色のチャートがVYM、黄色のチャートがVIGになっています。
CAGR(年平均成長率)に関してはQYLG(仮)が15.54%、VYMが10.69%、VIGが12.69%となっており、QYLG(仮)が一番いい成績だということが分かります。
Maxドローダウンに関してはQYLG(仮)が-15.02%、VYMが-23.98%、VIGが-17.16%となっており、こちらもQYLG(仮)が一番結果となっています。

下記画像はQYLG(仮)、VYM、VIGのインカムゲインを比較したものになります。
見て分かる通りQYLG(仮)の圧勝となっています。
トータルリターンとインカムゲイン両方の結果を見比べても2014年以降はQYLG(仮)が他のETFよりも良い成績を残せていることが分かります。

QYLGとVOOの比較

最後にQYLGとVOOの比較を行っていきます。
QYLGとVOOの比較
前項でQYLGとVYM、VIGと比較した結果、QYLGの圧勝だったため今度はS&P500に連動するETFであるVOOとの比較を行っていきます。
VOOと言えば米国ETFの中でも断トツの人気を誇るETFになっており、将来の資産形成をする最適解の1つとも言われています。
そんなVOOとQYLGを比較して、どちらが優秀なのかみていきたいと思います。
今回も2014年以降の比較で、QQQ50%QYLD50%のポートフォリオであるQYLG(仮)を使用していきます。
下記画像がQYLG(仮)とVOOを比較したものになります。
青色のチャートがQYLG(仮)、赤色のチャートがVOOとなっています。
CAGR(年平均成長率)に関してはQYLG(仮)が15.54%、VOOが14.53%となっており、まさかのQYLG(仮)の方が優秀という結果になっています。
Maxドローダウンに関してはQYLG(仮)が-15.02%、VOOが-19.58%とこちらもQYLG(仮)の方が下落率が低いことが分かります。

下記画像はQYLG(仮)とVOOのインカムゲインを比較したものになります。
こちらに関してはQYLGの配当利回りが5.2%、VOOの配当利回りが1.2%と圧倒的な差があるため、QYLGに軍配が上がります。

まとめ

今回はVOOよりも優秀なキャピタルと3倍以上のインカムを生み出すETF『QYLG』について解説してきました。
QYLGというのは簡単に説明するとポートフォリオの半分でQQQの保有し、残りの半分でQYLDを保有すると言ったようなETFとなっています。
そのため、QQQの圧倒時なキャピタルゲインの恩恵を受けつつ、QYLDの異次元なインカムゲインの恩恵を受けられるというまさにインカムとキャピタルの両取りをしているETFです。
QYLG自体は2020年9月に設定されたばかりのETFになりますが、連動する指数であるBXNHは2005年からある指数であり、約16年のCAGRは11%越えとかなり優秀な指数になっています。
さらにQYLGのポテンシャルを探るためにVYMとVIG、VOOの3ETFと比較を行いましたが2014年以降のデータではQYLGの圧勝となっています。
まさかVOOにも勝るトータルリターンだとは正直思っても見ませんでした。
これらの結果からQYLGというのはかなり優秀なETFで長期保有に向いていると個人的には思います。
ただし、注意点としては2014年以降のデータであるため、それ以前ではどのような結果になるか分からないということです。
今回QYLGについて調べた結果かなり優秀なETFということが分かったので最近MYPFに組み入れました。
もし自分の保有している銘柄について知りたいという方がいましたら『【高配当株式投資進捗】2022.4月の投資進捗と現在の金融資産額、トータルリターンについて』をご覧ください。
投資進捗では毎月購入した銘柄や受け取った配当金、MYPFのトータルリターンなどについての報告を行っています。
みなさんの投資の参考になれば幸いです。
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最後までお読みいただきありがとうございました!
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